2022 年 8 月 7 日公開

台風には名称があるって知ってた?

台風には名称があるって知ってた?

これからの時期は「台風」発生の時期ですね。


毎年、台風被害で全国各地で猛威を振るって本当に困りますよね・・・。


さてニュースなどでは「台風〇〇号」と発生した順に数字で呼ばれていますが、実は他に各台風ごとに名称が決まっているのをご存じですか?


今回は台風の名称を付ける際のルールなどをご紹介します。





台風の名称の決め方

台風の名前は、「台風委員会」という国際組織にて決められます。


台風委員会とは、北西太平洋および南シナ海周辺の14カ国によって構成される政府間組織で、日本も加盟国として名を連ねています。


同委員会は、加盟各国が持ち寄った台風の名前140個をリスト化し、台風の発生順に1番~140番までを当てはめていくというルールを設けています。


140番まで消化したら、また1番から順に使用されるという仕組みです。


ちなみに先日の台風16号は「ミンドゥル」という名称でした。140のリストの中では101番目にあたる名称で北朝鮮が提案した“たんぽぽ”を意味する言葉です。



台風の名前といえば、アメリカの独自のルールが知られます。(アメリカではハリーケーンと言われますが)


アメリカでは、その発生順にAからWまでのアルファベットを頭文字とした名前がつけられます。


1シーズンでAからWの21個より多く発生した場合には、ギリシャ文字を使うそうです。


台風の名称リストの140個とは?

では、気になるのが台風の名称リスト140個の中身ですよね。


これには一体どのようなものがあるのでしょうか?


傾向として、動物や魚、空想上の生き物、あるいは神様の名称が提案されているようです。


ちなみに前述した北西太平洋および南シナ海周辺の台風委員会に加盟している14ヵ国は日本・アメリカ・中国・香港・フィリピン・タイ・ラオス・韓国・カンボジア・マレーシア・ベトナム・マカオ・シンガポール・北朝鮮です。



中国では、「ハイクイ(イソギンチャク)」「ウーコン(孫悟空)」「イートゥー(民話のうさぎ)」など伝説上の生き物やキャラクターの名前、韓国は「チェービー(燕)」「あり(蟻)」「ナーリー(百合)」「チャンミー(薔薇)」というふうに、動植物など名前にちなんでいるのが分かります。


ある一定の法則にしたがって命名する国もあれば、不規則にさまざまなバリエーションの名前を提案する国もあり、バラエティに富んでいます。

日本は「テンビン(天秤座)」「ヤギ(山羊座)」「ウサギ(うさぎ座)」「カジキ(かじき座)」「カンムリ(かんむり座)」「クジラ(くじら座)」「コクマ(コグマ座)」「コンパス(コンパス座)」「トカゲ(とかげ座)」「ハト(はと座)」の10個の名称がリストアップされており、すべて星座にちなんだ名前を選んでいます。


星座名を提案した理由として、特定の個人・法人の名称や商標、地名、天気現象名でない「中立的な」名称であること、「自然」の事物であって比較的利害関係が生じにくいこと、大気現象である台風とイメージ上の関連がある天空にあり、かつ、人々に親しまれていることが挙げられています。

記録的な台風につけられた名前は殿堂入りしてリストから消える?

基本的に、台風の名前は台風委員会がリスト化した140個から選ばれるというルールです。


しかし、例外もあります。


記録的な台風、たとえば多くの人命を奪うような壊滅的被害をもたらした台風の名称は、加盟国の要請によって使用できないようにする、というルールがあり、その名前は封印されてしまうのです。


また、ルールでは常に140個の名前候補を維持することになっています。そのため、殿堂入りを果たす名前が出てきたら、それに代わる新たなネーミングが提案されることになっています。


実際、2002年12月3日に発生した台風26号「ポンソナ(北朝鮮提案の“鳳仙花“の意)」は当時グアム島を直撃し、甚大な暴風被害をもたらしたことで以後使われなくなり、それ以降は「ノウル(北朝鮮提案の“夕焼け”の意)」という名称に変更になりました。



140の台風名称一覧



これから台風シーズンに突入ですので、発生した際は注意しつつも名称にも興味を持ってみてはいかがですか?





◆株式会社ホームウエスト:https://home-west.co.jp/

この記事を書いた人

矢部 峻一

『イートラスト株式会社 テクニカルチーム 主任/ B-rise運営事務局 副局長』
飲食業界で現場・SV・マーケティングを経験し、2014年イートラスト株式会社へ入社。ディレクター業務・カスタマーサポート業務を経て、現在はSEOやホームページ運用全般を請け負う「テクニカルチーム」を立ち上げ、責任者を担う。飲食業界に携わっていたこともあり、サービス業様へのWebマーケティング・SEO/MEOで貢献していくため、日々新しい試みを模索している最中です。

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