2022 年 11 月 3 日公開

明日は『酉の日』酉の市とはいったい何?2022年の日程は?

明日は『酉の日』酉の市とはいったい何?2022年の日程は?

毎年11月になると関東地方を中心に全国の神社やお寺で酉の市が開催されていますよね。


テレビやインターネットなどのニュースで目にしますがそもそも酉の市ってなんだかよくわからない方も多いのではないでしょうか?


今回は酉の市の由来や酉の市で売られている熊手の意味などご紹介していこうと思います。





酉の市って何だろう?

酉の市とは鷲神社(おおとりじんじゃ)、大鳥神社、酉の寺など、鷲や鳥にゆかりがある寺社で行われている行事です。

酉の市が行われるのは毎年11月の酉の日であり、ここで熊手や招き猫などの縁起物を購入し、1年の無事の報告と翌年の福を願うことになります。



酉の市は全国各地で行われている行事ですが、特に有名なのは東京・浅草の「鷲神社」や神奈川県横浜市の「金毘羅大鷲神社」で開催される酉の市です。

酉の市当日は商売繁盛、勝利祈願、開運、家族の安全などを祈願する人たちでとても華やかな賑わいを見せています。

11月の酉の日っていつ?

酉の日は日常生活であまり耳にすることがないため、中には「酉の日っていつ?」という方もいらっしゃるでしょう。


酉の日とは「十二支の酉にあたる日」のことです。


これは酉年生まれと同じで、中国の十千(じっかん)と十二支の考えを日にちに当てはめたものとなります。


年は酉年、月は酉の月、日は酉の日となります。


つまり酉の日というのは12日ごとに巡ってくるため、毎月必ず2回は酉の日と呼ばれる日があります。年によっては3日酉の日がある場合も。



日めくりカレンダーなどを見ていると「丁酉」「己酉」「辛酉」という漢字を見かけたことがあるかもしれませんが、この「酉」という文字が入っている日が「酉の日」と呼ばれるものです。


ちなみに11月最初の酉の市のことを「一の酉」と呼び、2回目、3回目の酉の市はそれぞれ「二の酉」「三の酉」と呼ばれます。


今年2022年は11月4日(金)と11月16日(水)と11月28日(月)が酉の日となっています。


今年は「三の酉」もある年なんです。

酉の市の楽しみ方は

酉の市は今年1年の無事の報告と翌年の幸福を祈願するお祭りです。


そして酉の市で必ずすることといえば、熊手を買うことです。
酉の市で多くの人が熊手を購入するシーンは、テレビでご覧になった方も多いと思います。



この熊手は酉の市では運や福、商売繁盛を招く縁起物として扱われています。


名物「縁起熊手」にはおかめや招福の縁起物が飾られており、酉の市ではこの熊手を購入し、新年の幸福や商売繁盛を願うのが王道の楽しみ方です。


縁起熊手の買い方は参拝後に露店で購入するのが定番ですが、決まったルールというのは存在しませんので、縁起熊手を購入してから参拝するという順序でも問題はありません。


また酉の市の楽しみと言っては屋台。


焼きそば、たこ焼き、チョコバナナといった現代の定番の食べ物から「八頭(やつがしら)」や「切山椒(きりざんしょう)」など酉の市ならではの縁起物の食べ物も販売されています。


そのため、食べるのが好きという方も酉の市を思う存分楽しむことができます。



酉の市の由来は?

酉の市には複数の由来が存在します。ここでは酉の市の起源となった説を3つご紹介します。

神道

神道の解説によると大鳥神社(鷲神社)の祭神である日本武尊が亡くなったとされる11月の酉の日に大酉祭が行われます。
この大酉祭の日に立った市が、酉の市の起源になるということです。


また浅草・鷲神社の社伝によると、日本武尊が鷲神社に戦勝のお礼参りをしたのが11月の酉の日であり、この際に社前の松に武具となる熊手を立て掛けたことが、酉の市で熊手が縁起物として扱われるようになったとされています。

仏教

仏教の酉の市の由来は1265年(文永2年)の11月の酉の日に、日蓮宗の日蓮上人が上総国鷲巣(現・千葉県茂原市)の小早川家(現在の大本山鷲山寺)で、国家の平穏を祈ったところ、明星(金星)が明るく輝き、鷲の背に乗った鷲妙見大菩薩(わしみょうけんだいぼさつ)が現れました。


これにちなみ浅草の長國寺では11月の酉の日に鷲山寺から鷲妙見大菩薩の出開帳(本尊などの仏像や寺宝をよそに運び、開帳すること)が行われるようになりました。


その後、1771年(明和8年)に長國寺に鷲妙見大菩薩が勧請(神仏の分霊を迎え入れること)され、11月の酉の日に開帳されるようになったということです。



花又の農民たちによる収穫祭

酉の市は宗教的な考え方以外にもその由来はあります。


それが花又(現・東京都足立区)の鷲妙見大菩薩(別名・鷲大明神)の近在農民たちが行っていた収穫祭が起源であるという説。


鷲大明神は別名「鶏大明神」とも呼ばれており、氏子(氏神が守ってくれる範囲に生まれた者)たちには、鶏肉を食べないというルールが存在していたようです。


そのため、鷲大明神の収穫祭になると、氏子たちは生きた鶏を奉納し、終わった後は浅草寺観音堂の前に放すのが習わしだったとのことです。


酉の日に立つ市は江戸中から多くの参拝者が訪れたといい、社前では辻賭博も開帳されました。


しかし、安永2年に幕府から賭博禁止令が出されたことで、その賑わいは衰退。


代わって酉の市の盛り上がりは浅草の鷲大明神に移り、最も盛大な酉の市として現在に至っています。

熊手が縁起物とされるわけ

酉の市とで縁起物とされる熊手はなぜ縁起物とされているのでしょうか?


熊手とは長い柄の先に、竹製の曲がったつめを扇状に付けた道具のことです。


その形が熊の手のように見えることから「熊手」という名が付けられています。



熊手は落ち葉などをかき集める道具として使用されていますが、ここに熊手が縁起物として扱われる理由があります。


商売人のちょっとしたシャレとでもいうべきか、熊手は「運もかき込める道具」「金銀もかき集められる道具」ということで、次第に縁起物としてみなされるようになりました。


やがて熊手は縁起が良いとされる七福神、松竹梅、大判小判などの飾りが施され、見た目もオシャレな縁起熊手として現在に至っています。

初めての熊手は小さいサイズを

酉の市での熊手の買い方にも独特のルールが存在します。


その中でも特によくいわれるのが「熊手を初めて買うときは小さいサイズがおすすめ」です。


初めて酉の市で熊手を購入する方は価格で決めてしまいがちですが、熊手を販売する店主たちはこのような買い方は推奨できないといいます。


これは初めに大きな熊手を買った後に、翌年小さいものに買い替えると「福徳が下がる」といわれているためです。


熊手はお守りと同様に毎年買い替えるのが基本です。


そして商売が少しずつ繁盛していくように、熊手も年々大きいサイズのものにしてくのが良いとされています。



まとめ

いかがでしたでしょうか?


酉の市のこと少しはわかっていただけたでしょうか?


今年の「酉の市」は明日の11/4が1回目で酉の市にいけるチャンスは3回あります!


新型コロナ禍の影響で少し縮小されて行われている場合もあるかもしれませんが、是非縁起物ですので神社やお寺に訪れてみてはいかがでしょうか?





◆浅草写真館:https://asakusa-shashin.com/

この記事を書いた人

矢部 峻一

『イートラスト株式会社 テクニカルチーム 主任/ B-rise運営事務局 副局長』
飲食業界で現場・SV・マーケティングを経験し、2014年イートラスト株式会社へ入社。ディレクター業務・カスタマーサポート業務を経て、現在はSEOやホームページ運用全般を請け負う「テクニカルチーム」を立ち上げ、責任者を担う。飲食業界に携わっていたこともあり、サービス業様へのWebマーケティング・SEO/MEOで貢献していくため、日々新しい試みを模索している最中です。

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