トビウオって何で飛ぶの?
お寿司屋さんでたまーに見かけるトビウオ。
その淡泊な身や卵のとびっこのぷちぷちとした触感は年齢問わず万人受けするおいしさでしょう。
私たちが普段目にするのは加工されたトビウオですが、加工される前、海で生きているときは魚類では唯一長い距離を飛ぶ(滑空)能力を獲得した魚です。
そもそもトビウオは魚類なのになぜ飛べるのでしょうか。
また、なぜ飛ぶのでしょうか。
今回はトビウオの生態について紹介していきます。
トビウオの生態とは?
ダツ目のトビウオは世界で50種類ほど、主に亜熱帯から温帯の海に分布しています。
全長は約30~50cmほどで、胃をもっていないので食べたプランクトンをすぐ腸で消化して体重を軽くしています。
この体重の軽さもトビウオの滑空に一役買ってますが、最も大きな要因は大きな胸ビレと腹ビレそして下方向に長い尾ビレです。
トビウオが飛ぶとき、まずは水中で上向きに角度をつけて下方向に長い尾ビレを激しく振って推進力を得て、水面から空中へ飛び出します。
そして空中に出たら胸ビレと腹ビレをひろげて、上昇気流を掴みながら水面近くを滑空します。
飛び方も多様で急ブレーキや方向転換したり、尾びれで水面を蹴ってジグザグに飛んだりとかなり自由がききます。
そんな高性能な滑空能力を身に着けたトビウオ。
彼らはなぜ飛ぶのでしょうか。
なんでトビウオは飛ぶの?
トビウオの天敵はマグロやカジキです。
彼らは時速100kmを超える速度で泳ぐため、トビウオの泳ぐスピードよりはるかに速いです。
そこでトビウオは海上に逃げるという手段を取ります。
彼らの滑空は時速70kmで400mもの距離を移動するときもあります。
そうなるとさすがにマグロやカジキも手が出ません。
ただし、このトビウオの逃走手段には致命的な欠陥があります。
それは、
空中に飛び出ると海鳥に捕食されてしまうことです。
オオミズナギドリやアカアシカツオドリなどトビウオを捕食する海鳥は少なくありません。
彼らからしてみれば、空中という自分たちのフィールドに自ら飛び込んでくるトビウオは恰好の餌食です。
海中にいても空中に逃げても天敵から逃げられない。
それが「トビウオ」なんです。
まとめ
今回はトビウオの生態について紹介しました。
私たちが何気なく食べているものがどんな生態系で生きているか。
次食べたものを調べてみると思わぬ発見があるかもしれません。
少しでも気になったらぜひやってみてくださいね。