夜鳴きそばってなに?人気の秘密とは!?
「夜鳴きそば」というと、みなさんはなにを思い浮かべるでしょうか。
以前にテレビドラマの中で、駅前にある屋台で夜鳴きそばを食べているシーンを何度か見たことがありますが、そのように屋台で食べる夜鳴きそばを思い浮かべる人も多いかもしれません。
最近では、ビジネスホテルなどの宿泊施設の無料サービスとして「夜鳴きそばを提供しています」というホテルも増えており、このサービスがなんと人気なんだとか。
今回は、そんな夜鳴きそばの人気の秘密についてお伝えしていきます!
夜鳴きそばとはなに?
夜鳴きそばとは、夜中にチャルメラを鳴り響かせながら売り歩いていた、屋台のラーメン屋を指す古い呼称です。
この名称の由来は諸説あるようで、代表的なものは下記の2つになります。
1つは、屋台ラーメンの居場所を知らせるおなじみのチャルメラの音色が、哀愁漂ってまるで泣いているように聞こえたからという説。
もう1つは、江戸時代の夜鷹そばが語源であるという説です。
夜鷹そばとは当時のそばの屋台商人を指す名称で、そばの屋台商人が夜鷹と呼ばれていた夜間に客引きをする娼婦と同じ時間帯に働いていたことに由来し、夜中に働く人たちのお腹を満たしていたのです。
100年以上前の昔はその名の通りそばが売られていましたが、時代を経てラーメンへと変わっていきました。
現在の夜鳴きそば人気が高まっていった背景には、ビジネスホテルチェーン「ドーミーイン」での無料サービスによる影響が大きいでしょう。
実際にテレビなどさまざまなニュースでも取り上げられているので、ご存知の方もいるかもしれませんね。
また夜鳴きそばだけではなく、温泉地の気分を満喫出来る大浴場や、ご当地メニューが味わえる朝食、自宅のようにくつろげるような館内や客室など、各ホテル毎に特徴があるのも大きな魅力であり、「ドミ活」というワードも誕生するほどに、宿泊するならドーミーインというコアなファンもいるようです。
ドーミーインでの「夜鳴きそば」提供の背景とは?
ドーミーインを運営する共立メンテナンスではリゾートホテルも展開しており、もともとはそこではじまったサービスでした。
入れ替わり2部制の夕食提供スタイルのため、早めに夕食を済ませた場合に夜中に小腹が空くお客さまもいることから、その夜食に相応しいメニューとして考えられたのが、万人に受け入れられるラーメン…つまり「夜鳴きそば」だったのです。
ドーミーインで夜鳴きそばの提供がスタートしたのは、2009年に遡ります。
その導入の背景には、お客さまの小腹を満たすためではなく、人と人との触れ合いの場を提供したいという思いがあったようです。
今ではさまざまな宿泊客が利用するようになったドーミーインですが、もともとは出張族のビジネスマンが主に利用していました。
ビジネスでの利用となると、仕事を終えてホテルに戻ってきて、翌日の朝食やチェックアウトまで客室にこもったまま1人で過ごすパターンが多いです。
しかし、夜の時間帯に夜鳴きそばを提供することで、部屋を出て、従業員やその場に居合わせた人たちと少しでも会話を楽しむきっかけになるのではないか…との思いからサービスがはじまったのです。
ドーミーインで「夜鳴きそば」が人気の理由とは?
夜鳴きそば目当てでドーミーインを選ぶという人もいるくらい、今やドーミーインの名物である夜鳴きそばは、だいたい21時〜23時頃の時間帯に無料サービスとして提供されています。
無料であることやおかわりもOKというお得感もありますが、多くの宿泊客に支持されているのはその味わいも大きいのではないでしょうか。
チャルメラ屋台を連想させるあっさりめの醤油スープは深みがあり、レシピはニンニクなどの隠し味を加えた醤油ベースを鶏ガラスープで割っています。
夜食ということで、翌日に影響が出ないように、半玉の麺にめんま、ねぎ、海苔をのせたシンプルな見た目。
夜鳴きそばを含め、提供するメニューの開発は全て自社で行われており、サービス開始当初から変わらずたいせつに守り続けているのは、夜食として重たすぎず、万人に愛される味なのだそうです。
時期によっては「お月見の卵のせ」「エビ天をのせた年越しそば」など、季節のイベント的なメニューが登場することもあるようですが、基本は全国で同じ味、同じ盛り付けにこだわり提供されています。
出張先で仕事を終えて疲れてホテルに戻ってきたときや、夕食後にちょっと小腹が空いてしまったときになどに、シンプルながらも深みのある味わいの夜鳴きそばを食べれば心も体も沁みますね。
筆者も夜鳴きそばサービスのあるホテルに宿泊したことがありますが、あって嬉しいなと思えたサービスでした。
最後に
このようにドーミーインの夜鳴きそば人気の高まりから、今ではその他の宿泊施設でも夜鳴きそばサービスを提供するところが増えてきました。
函館塩ラーメンや味噌ラーメンなどのご当地ラーメンやホテル特製の味のラーメンなど、さまざまな工夫を凝らしている宿泊施設もあります。
気になった方は、出張や旅行などで宿泊する際に、是非夜鳴きそばを味わってみてはいかがでしょうか。
この記事を書いた人
『イートラスト株式会社 総合サポート本部 CSグループ』
岐阜県出身。元バンドマン。ドラム・フィギュアスケート・バスケ・カメラが好き。
広告コピー×マーケティングの力で世の中への価値提供を目指して、コピーライターの活動も行っています。