「バグ」「スパム」「ロボット」の意外な語源トリビア3選

日常生活でパソコンやゲームなどをする方は「バグった」という言葉を使ったり、一度は耳にしたことがあるという方が多いのではないでしょうか。
しかし、その言葉が使われるようになった成り立ちや背景まで知っているという人は少ないと思います。
この記事では「バグ」「スパム」「ロボット」の3つの語源について、それぞれの成り立ちや背景を解説していきます。
コンピュータの「バグ」の由来は虫から来た?

コンピュータの不具合を指す「bug(バグ)」という言葉は、1940年代に開発された初期のコンピュータ「ハーバードマークII」が故障した際に原因を調べたところ、実際に蛾がリレーに挟まっていたという記録に由来します。
技術者たちはその蛾を回路図と共にログブックに貼り付け、「First actual case of bug being found(バグが発見された最初の実例)」と記録しました。
しかし「バグ」を技術的欠陥の意味で使う慣習自体は19世紀のトーマス・エジソンまで遡り、“バグ”という表現を用いて設計上の問題を指していたようです。
さらに「bug」は英語で「虫」を意味し、不具合(虫)を“追い払う”行為を「デバッグ」と表現するようになりました。
迷惑メール「スパム」はなぜ食品の名前?

“SPAM”は1937年にホーメル社が発売した缶詰肉の商標ですが、1970年にイギリスで放送されていたテレビコント「空飛ぶモンティ・パイソン」のコントが由来といわれています。
コントの内容としては、レストランのメニューのほとんどがスパム料理になっており、それを客が「Spam!Spam!Spam!」と繰り返し嫌がるという内容でした。
その後、1980年代にMUDなどオンラインゲームのチャット機能で同様に大量に同じ単語を投稿する行為を“スパム”と呼ぶようになりました。
現在は「大量に送られる迷惑メッセージ」を意味し、メール、SNS、SMSなどあらゆるデジタルコミュニケーションで使用されています。
「ロボット」の由来は強制労働を意味するチェコ語から?

「ロボット」は、1920年にチェコの劇作家カレル・チャペックが発表した【R.U.R.(Rossum’s Universal Robots】という曲で初めて登場した言葉です。
語源となった“robota” はチェコ語で「強制労働」を意味しています。
実際に「ロボット」という言葉を考案したのは曲を発表したチャペックの兄のヨゼフで、物語の中で無機物のように働く人工生命体を表す新しい造語として提案されました。
現在は自動化された機械や、人型でなくても自動的に行動する機械を表現する言葉として広く使用されています。
「バグ」「スパム」「ロボット」の意外な語源についていのまとめ

日常で耳にする言葉にも奥深い歴史があり、現代で使用されるまでに意味も変化していることがあります。
今回ご紹介した「バグ」「スパム」「ロボット」以外にも、何気なく語源を調べてみると面白い言葉はまだまだあると思います。
語源トリビアは調べて面白いだけでなく、話しのネタにもなると思いますので、気になる言葉があればぜひ調べてみてください!