2024 年 3 月 1 日公開

「ダイナミックプライシング」とは?JR東日本の「オフピーク定期券」ってなに?

「ダイナミックプライシング」とは?JR東日本の「オフピーク定期券」ってなに?

近年ダイナミックプライシングという言葉を耳にする機会が多くなってきました。

 

今回はそのダイナミックプライシングの意味とメリットデメリットについて紹介していきたいと思います!

 

 



ダイナミックプライシングとは

 

ダイナミックプライシングは「変動価格制」ともいい、商品やサービスの価格を需要と供給に合わせて変動させる仕組みです。

有名なところだとホテルや飛行機のチケットで利用されているものです。

 

土日をはじめGWやお盆休み、年末年始などの繁忙期には価格が高くなり、平日や梅雨時期などの閑散期には価格が安くなります。

 

最近では、テーマパークの入場料やイベントのチケット料金などにも利用されていますが、どんなメリットデメリットがあるのでしょうか。

 

ダイナミックプライシングには企業側と消費者側それぞれにメリットデメリットがあります。

 

 

ダイナミックプライシングのメリット

企業側のメリット

一定の価格で一定の数を販売するのは、高くても購入したいが在庫がなくて買えない人や、在庫があっても高くて買えない人の潜在的需要を逃してしまいます。

 

価格を変動させることによって、需要が高い時期には価格を上げることで収益をあげることができます。 逆に需要がない時期には価格を安くすることで、普段金額を理由に購入できない人の購入に繋がります。

 

高価格での販売で収益を得つつ、低価格の時は在庫の廃棄や機会損失がなくなります。

 

また、価格による消費量の制御も見込めるので、混雑緩和などにもつながります。

 

消費者側のメリット

消費者は閑散期などの需要の低い時期を狙うと、安い価格でそのサービスや商品を購入することができます。

 

 

 

 

ダイナミックプライシングのデメリット

企業側のデメリット



ダイナミックプライシングの価格設定は、過去の利用データなどをもとに決められることが多く、現在はAIなどで設定されています。

導入に当たってはシステムを入れる必要があるため、導入コストがかかる上に、価格の変更に伴う人件費や印刷費などがかかります。

 

収益の最大化を図って導入しても、それを上回るコストがかかることもあります。

 

また、需要が高いところの価格設定に関しては、値上げとして捉えられるので、消費者の反感を買い、買い控えや顧客離れにも繋がる可能性があります。

 

消費者側のデメリット

どうしてもそのサービスや商品が必要な時に、需要が高い時期だと高い金額で購入するしかありません

 

 

 

このように、ダイナミックプライシングにはメリットデメリットはもちろん、企業側、消費者側それぞれに影響が出てくるものになっています。

 

昨年からは、JR東日本が定期券にダイナミックプライシングを導入しています。

 

 

「オフピーク定期券」とは



JR東日本は通勤定期券に「オフピーク定期券」を追加して販売しています。

「オフピーク定期券」は通常の通勤定期券より10%ほど安く購入することができます。

 

しかし、「オフピーク定期券」の場合、改札入場時の時間がその駅指定のピーク時間だった場合、定期券は使用できずに通常の運賃が発生します。

オフピーク定期券の適用範囲は東京近郊のJR線のみで、同区間では通常定期券の金額が値上がりします。

 

出典:オフピーク定期券の登場!| JR東日本

 

もともとの定期券の価格が13,900円/月の場合は、通常定期券が14,370円に値上がりし、オフピーク定期券は12,790円で購入が可能です。

 

オフピークの時間帯に駅に入場する方は、10%程度安く購入することができます。 ピーク時に駅に入場する方は、実質値上がりになります。

 

駅のピーク入場時間は駅によって異なるので、オフピーク定期券の登場!| JR東日本をご覧ください。

 

 

今回はダイナミックプライシングについて紹介してみました。

土日休みは高い金額を払わないといけないので、平日休みの人はダイナミックプライシングの恩恵が大きいのではないでしょうか。






◆株式会社 シンプルシステムズ:http://smpl.co.jp/

この記事を書いた人

今井 晴哉

『イートラスト株式会社 テクニカルチーム』
青森県出身。8年間、小売業界に従事しつつ趣味でライターとして活動。大手サイト(Yahoo!、朝日新聞社)の記事投稿やTokyoFMのラジオ出演の経験も。2022年にイートラストに入社。好きなものは家電、インディーズ音楽、動画編集。

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