2023 年 3 月 27 日公開
それ、交通違反です!歩行者信号が全方向「青」の歩車分離式信号でも斜め横断はダメ??

外を歩くと何気なく目に入ってくる信号機。
信号機は1930年に初めて日本で設置され、車両用に限ると全国に12万台以上設置されています。
信号機にはいろいろな種類の信号がありますが、今回はその中でも「歩車分離式信号機」に関して紹介していきたいと思います。
「歩車分離式信号機」とは
「歩車分離式信号機」は、交差点内で、車両と歩行者の交錯を無くす制御を行う信号機です。
一般的な信号機は、同一方向の歩行者用信号と車両用信号は同一に制御されています。
しかし、右左折する車両と歩行者が交錯することがあるので、それによる事故を軽減するために「歩車分離式信号機」が導入されています。
一番イメージしやすいのはスクランブル交差点で、すべての車両が停止しているときに、歩行者の横断をさせる信号機などのことです。

「歩車分離式信号機」の種類
「歩車分離式信号機」には大きく分けて4種類のタイプがあります。
スクランブル式

全ての車両を停止させ、すべての歩行者を同時に横断させる方式で、歩行者が斜め横断できるものです。
渋谷のスクランブル交差点などの信号機が代表例です。
ちなみにスクランブルには「ごちゃまぜにする」という意味があります。
歩行者専用現示方式
全ての車両を停止させ、すべての歩行者を同時に横断させる方式で、歩行者が斜め横断ができないもののことです。 交差点内には斜めの横断歩道は設置されていません。
右左折車両分離方式

歩行者を横断させるときに歩行者と同一方向に進行する車両に右左折をさせない方式です。
簡単に言うと普通の信号ですが、車両用の信号機が赤信号でも矢印で直進のみできます。
右折車両分離方式

歩行者を横断させるときに歩行者と同一方向に進行する車両に右折させない方式です。
上記と同じですが、直進と左折ができる状態です。

「歩車分離式信号機」なのに信号無視?

上記で紹介した中でも、スクランブル式と歩行者専用現示方式の信号機には注意が必要です。
歩行者専用現示方式は、すべての車が止まっていて、歩行者用信号機が全方向青ですが、斜め横断することはできません。
なんと斜め横断をすると、交通違反になるんです。
見分け方は、信号機の横に「スクランブル信号」と「歩車分離式信号」のどちらの標板があるか、もしくは斜め横断用の横断歩道や信号機があるかどうかです。
いまのところそれで処分されることはなさそうですが、万が一なにかあった際は不利になってしまうかもしれません。
歩車分離式信号機の交差点では、スクランブル式なのか注意して確認してみてください。
この記事を書いた人
『イートラスト株式会社 テクニカルチーム』
青森県出身。8年間、小売業界に従事しつつ趣味でライターとして活動。大手サイト(Yahoo!、朝日新聞社)の記事投稿やTokyoFMのラジオ出演の経験も。2022年にイートラストに入社。好きなものは家電、インディーズ音楽、動画編集。