2023 年 1 月 24 日公開
Z世代が意識する価値観「タイパ」とは
インターネットなどに大きな影響を持つ世代である若い年齢層を指す「Z世代」
そんなZ世代の中で出てきた言葉に「タイパ」というものがあります。
聞きなじみのない「タイパ」という言葉は一体どういう意味なのでしょうか。
「タイパ」とは
「タイパ」は「タイムパフォーマンス」の略で、「時間効率」や「かけた時間に対する満足度」を表すものとして使われます。
Z世代は小さいころからネットと共存していることで、多くの情報にさらされています。その中から正しい必要な情報を手に入れることは困難を極めます。
YouTubeやTikTokなどで短い動画が流行っているのは、膨大な情報から最短で情報を得るために有効だからです。
まさにそれは「タイパ」という概念が先行したものとなっています。
身近な「タイパ」の意識
ショート動画の台頭
TikTok、YouTube、Instagramなどに共通して搭載されている機能である短い動画。
一瞬見て多くの情報を手に入れることができるので、ショート動画しか見ない人も多くなってきています。
切り抜き動画
有名な動画配信者の動画の、面白い部分のみを切り抜いた動画である「切り抜き動画」が多くなってきています。
切り抜き動画は1つの話題のみで構成されることが多いので、5分ほどで見られるものあります。
全編は見ないけど、切り抜き動画は見るなんて方も多いのではないでしょうか。
動画や映画の倍速再生
最近の動画配信サービスは、倍速再生の機能がついています。
面白くないが、話題の映画は1.5倍速で見るなど、若者の多くがその機能を使っています。
「タイパ」の価値観は就活にまで
時間に対する満足度を大事にする価値観は、就活の行動にも大きな変化を与えていると言われています。
就活の説明会なども、同じ時間で1社の説明を聞くより、一気に複数社の説明が聞けるイベントに行く人の方が多いとのことです。
それに加えて、InstagramやTikTokに動画を載せるだけで、採用の応募数が急上昇したなどの事例もあります。
リクルートサイトを苦労して作るよりも、Instagramの動画を1個アップする方が効果が見込める時代へと変わってきています。
人事採用はもちろん、マーケティングにも大きな変化が必要となりそうです。
ショート映画や本の要約アプリなど、今後の流行は「タイパ」が大きくかかわっています。
「タイパ」の価値観は今後の仕事を変えるのか
若者の多くがこの「タイパ」の価値観を基に行動することが多くなりました。
今後、その世代が社会人となった際に、仕事の効率は良くなるのでしょうか。
時間対効果を重要視することだけを考えると、ビジネス面ではいいことのように思いがちです。
しかし、「向かない」「つまらない」「できない」に直面した際に、辞めた方が時間が無駄にならないという考え方もできます。
部下への接し方や、仕事のしかたも変化していきそうです。
コンテンツがあふれる情報社会が生んだ「タイパ」の概念は、今後どのような変化をもたらすのでしょうか。
この記事を書いた人
『イートラスト株式会社 テクニカルチーム』
青森県出身。8年間、小売業界に従事しつつ趣味でライターとして活動。大手サイト(Yahoo!、朝日新聞社)の記事投稿やTokyoFMのラジオ出演の経験も。2022年にイートラストに入社。好きなものは家電、インディーズ音楽、動画編集。