【ご存じでしたか?】12/7はクリスマスツリーの日なんですよ・・・
街はクリスマスムード一色!
クリスマスツリーやイルミネーションなどが街を明るく彩っていますよね。
12/7はクリスマスツリーの日なのをご存じでしたか?
今回はクリスマスツリーについてご紹介していこうと思います。
なぜ12月7日がクリスマスツリーの日なの?
日本でのクリスマスツリーの始まり
日本で最初にクリスマスツリーが飾られたのは1860年、プロイセン王国公館です。
当時の公使であったオイルレンブルクは、天井ほどもある大きな木を持ち込み、華やかなツリーを楽しんだと言われています。
その後、横浜のスーパーマーケットの明治屋が、1886年12月7日、横浜に日本初のクリスマスツリーを飾りました。
そのため毎年12月7日は「クリスマスツリーの日」に制定されています。
明治屋は開業の地である横浜から1900年に東京・銀座に店舗を移設し、それからも毎年クリスマスの飾りつけを行いました。
『明治屋のクリスマス飾り灯ともりて煌やか(きらびやか)なり粉雪降り出づ』とは、1912年に発表された歌人・木下利玄の短歌。
ここからもわかるように、明治屋のイルミネーションをきっかけにクリスマスの認知度が高まり、徐々に民間にも浸透していきました。
クリスマスツリーの由来や意味
12月の風物詩でもあるクリスマスツリー。
一般的には、モミや松、トウヒなど、その土地その土地で生育している常緑針葉樹にさまざまな飾りつけをして作られます。
そんなクリスマスツリーの由来はどのようなものなのでしょうか。
クリスマスツリーの由来
「キリストのミサ」という意味を持つクリスマスですが、実はクリスマスツリー自体はキリスト教由来ではないようです。
諸説ありますが、北ヨーロッパに住んでいたゲルマン民族の冬至のお祭り「ユール」から系譜を継ぐものではないかと言われています。
ゲルマン民族は「ユール」の際、樫の木を「永遠の象徴」として祭祀に用い、崇める対象としていました。
この「ユール」はクリスマスの起源ではないかと言われており、そのため現在でもスウェーデンなど北欧諸国ではクリスマスを「ユール」と呼ぶ風習が残っています。
なお、樫の木に代表される常緑樹を信仰する風習は、ゲルマン民族だけでなく、古代エジプト、中国、中近東など世界各地で確認されています。
冬でも青々と葉を茂らせる木々の生命力は、これから過酷な冬を迎える人々にとっては豊かな生命力を感じさせる大切な存在だったのでしょう。
古代ヨーロッパでは、強大なローマ帝国が徐々にその版図を広げていきます。
キリスト教を国教とするローマ帝国は、キリスト教以外の宗教を認めなかったため、異なる宗教を持つ他民族としばしばぶつかることとなりました。
そんな中、8世紀のドイツ(当時のフランク王国)において、キリスト教布教活動のためにゲルマニアの地に踏み入れた宣教師が、ゲルマン民族のお祭り「ユール」に遭遇します。
そんな異教の信仰を止め、正しいキリスト教の道へと導かなければと考えた宣教師は、樫の木を切り倒します。
するとそのすぐそばからモミの木が生え、それを見た宣教師は「奇跡の木だ」と感動します。
と言うのも、モミは横から見ると三角錐型をしており、頂点に神、両端に神の子イエスと精霊が繋がっている「三位一体」を体現していると捉えられたためです。
これが、のちのクリスマスツリーとなりました。
ただ、これは「オーディンの樫の木」として伝わっている神話です。
実際には、他民族を懐柔・征服する過程で、土着信仰の行事とキリスト教が融合していったのではないかと言われています。
クリスマスツリーの持つ意味
常緑樹が使われるツリーは、古代から続く「永遠の象徴」を表現した存在です。
キリスト教では、これに加えて「神の永遠の愛や神が与える生命を象徴する」といった意味が込められます。
ツリーの頂上部に飾る星はイエス・キリストの降誕を知らせたベツレヘムの星を表しています。
また、クリスマスツリーは旧約聖書の『創世記』に登場する「知恵の樹」の象徴であるという説もあります。
蛇にそそのかされたアダムとイブが「禁断の果実」を口にし、その結果神によって楽園を追放されてしまうという話が有名ですが、その「禁断の果実」がなっていた木が「知恵の樹」です。
ツリーによく飾られる球形のオーナメントは、アダムとイブの食べた「禁断の果実」を象徴しているといわれています。
現代のクリスマスツリーはどのように生まれたのか
現在のようにツリーにクリスマスの装飾を施すようになったのは、ルネサンス期にあたる15世紀ドイツからという説が一般的です。
現在のドイツ南部に位置するフライブルグで、救貧院に飾られたモミの木が最初のクリスマスツリーではないかと言われています。
町のパン職人がフルーツやナッツ、焼き菓子をその木に飾り、人々の心を楽しませました。
その後16世紀に入り、宗教改革で高名なプロテスタントのマルティン・ルターが、ある星の夜に常緑樹の枝の間から見える星空の美しさに感銘を受け、彼の指揮のもと装飾を施したツリーを教会に設置したという説もあります。
ルターは星を表現するためにロウソクをデコレーションに用い、このことがツリーをきらきらと飾るイルミネーションの由来となったようです。
このツリーを飾りつける習慣は、さらにアメリカやイギリスへと広まっていき、やがてクリスマスの風物詩として世界に定着していきました。
都内ではクリスマスまで多くの箇所でイルミネーションが飾られていますので、是非防寒対策や感染症予防対策をしてクリスマス気分を味わってみてはいかがですか?