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2023 年 5 月 2 日公開

日本最高峰のカーレース「スーパーGT」が面白い理由

日本最高峰のカーレース「スーパーGT」が面白い理由

F1やWRCは言わずと知れたレースイベントで知っている人も多いのではないでしょうか。

しかし、日本には約30年の歴史を誇るレースがあるのをご存じでしょうか。

 

それが「スーパーGT」というレースです。

 

今回は「スーパーGT」の魅力について詳しくお伝えしていきます!また、良さが楽しめるレースも載せておきます!

 




「SUPER GT(スーパーGT)」とは



スーパーGTの歴史は1994年にまでさかのぼります。 もともと「全日本GT選手権」という名前で行われていた、市販車ベースの改造車(Grand Touring)を使用したレースです。

 

4月の開幕戦から10月~11月にかけて全8ラウンドで戦い、1レースごとの戦いと、全ラウンド通してのチャンピオンを決めるの戦いを楽しむことができます。

 

この「スーパーGT」は現在は国内のサーキットで行われており、コロナウイルス流行前はタイやマレーシアのサーキットでも行われていました。

全8ラウンドありますが、各大会はGWや土日の2日間に渡って行われており、土曜日に予選、日曜日に決勝が行われます。 予選は2回戦に渡って行われて、1周のタイムの早い8組(GT500)が2回戦に進出し、その順位によって決勝の出走順が決まるというものです。

 

予選のタイムが早い順にレースが始まると、後ろからスタートした車は基本的に追い抜けず、順位が変わりません。 それを面白くするのが2クラスの混走です。

レースは2つのクラス「GT300」と「GT500」の混走で行われて、全40台近くのレースカーがサーキットを走ります。

 

ゼッケンとライトの色でGT300が黄色、GT500が白とパッと見て分かり易くなっていますが、チームによっては両クラスに参加していたりするので、初めて見ると混乱するかもしれません。

 

 

「スーパーGT」のここが面白い!

クラス混走が面白い!

スーパーGTのレースはGT300とGT500のクラスが混走しますが、この2クラスの違いは簡単に言うとスピードです。

GT500クラスの方が速いので一緒に走っていると、レースの間に何度かGT300クラスを追い抜く必要が出てきます。 500クラスは500クラス同士で競い合っている中、300クラスの車をうまいこと抜かなくてはなりません。

タイミングによっては300クラスにつまって、ライバルに追い抜かれてしまいます。

 

両クラスともに“利用しあって”ライバルと勝負するので、普通のレースよりもハラハラする場面が多いです!

 

混走ならでの混みあったレースが展開されます。
 
 
 
 

車の種類で特性が変わる!

GT500クラスはトヨタ、ホンダ、日産の3メーカーで各メーカーで共通の車両ベースとなります。 2023年はトヨタがGRスープラ、ホンダがNSX、日産がZを使用していて、15チームありますが、この3台のみで競われます。

 

GT300クラスは比較的自由があり、スープラやNSXをはじめプリウス、86、日産GT-Rなどの国産車以外にメルセデスベンツのAMG、ランボルギーニウラカン、BMWのM4、アウディR8などの外国車も多くエントリーしています。

 

サーキットやシーズンによって、違うチームでも同じメーカーの車両にトラブルが起きたり、逆に同じ車両が上位を占めたりと車によってレースが表情を変えることもあり、より面白い展開となることもあります!

 

ホンダNSX勢に相次ぐトラブル、、
 
 

チームの戦略が勝敗を左右する!

スーパーGTのレースは車の性能が調整されているのでそこまで大きな差にならないですが、チーム戦略によって大きく順位が変わることがあります。

 

レースは2人のドライバーの交代制で、1人のドライバーが3分の2を超えて周回してはならないというルールがあります。 例えば63周のレースの場合21周目から42周目の間にピットインしてドライバーを交代する必要があります。

 

いつドライバーを変えるかが、レースを左右することも多くあります。

また、タイヤ交換をするかしないか(最近は4本交換が義務付けられている)、給油をどのくらいするがなども戦略の一つです。

 

戦略はうまくいくと一気に1位に躍り出ることもありますが、失敗すると表彰台圏外になってしまうこともあります。

 

タイヤ無交換作戦で1位に躍り出ることも
 
 

刻々と変わる状況に対応できるか!

レースは順調にいくとも限りません。

クラッシュによる規制や天候の変化など状況は刻一刻と変わります。 クラッシュが発生した場合、80Km/h制限で追い越し禁止のままサーキットを周回するFCY(フルコースイエロー)SC(セーフティーカー)の先導での周回ののち、整列し直して再開することもあります。

 

低速で周回している間はピットインが禁止されます。以前までは入れましたが、低速周回中にピットインした方がほかの車との差が付きにくく、全車が一気にピットになだれ込んで大きな混乱を生んだケースもあり、その後禁止となりました。

 

トラブルが発生してから、FCYやSCが導入されるまでに数秒のタイムラグがあり、その間にピットインすれば差が少なく済みます。

その判断などが大きなタイム差を生みます。

 

また、雨が降り出した際に雨用のタイヤに換えるタイミングを間違えると不利に働いてしまいます。

その判断ひとつで大きな変化があるので、見ていてハラハラの展開も多くあります!

 

ピットが大混乱した事件(1時間ごろから)
 
 
タイヤの選択でレースが変わった最新のレース
 
 

大波乱の展開も多い!

さまざまなものが交錯しあって、大波乱の展開となるレースも多いのが特徴です。

 

チャンピオン争い圏外に出たと思いきや、、、あと数メートルでゴールなのに、、、などなど、最後まで何が起こるかわからないので、気が抜けない緊張感がいいところです!

 

チャンピオン候補の車のタイヤが取れて、もう圏外かと思われたが、、、
 
 
チャンピオンまであと少しで衝撃の結末が!
 
 

一度は見てほしい!

スーパーGTはYouTubeでレースを全編公開してくれているので、一度見ていただきたいです。 初めはルールの複雑さやチームの多さなどに混乱してしまいますが慣れると面白いです! 実況や解説も面白いので、注目していただきたいです!

 

また、ハマった人は実際にサーキットに行くのもおすすめです。

動画視聴は、いい場面をしっかり見れるのでそれもいいところですが、実際の音の迫力は想像を上回るものです!

 

また、出店やグッズショップなども多くあるので、レース以外にもお祭り気分で楽しいです! ぜひ「スーパーGT」に注目してみてください!

 



 

2023年の開催は残り5戦!

悪天候の中、岡山国際サーキットで行われた第1戦「2023 AUTOBACS SUPER GT Round1 OKAYAMA GT 300km RACE」は近年のレースの中でも非常に見ごたえのあるレースでした!

 

第2戦「2023 AUTOBACS SUPER GT Round2 FUJIMAKI GROUP FUJI GT 450km RACE」は富士スピードウェイで行われました。

 

第3戦「2023 AUTOBACS SUPER GT Round3 SUZUKA GT 450km RACE」は鈴鹿。痛ましいクラッシュがありましたが、松田次生選手が無事でよかったです。

 

 

次戦は8月5日、6日に富士スピードウェイで行われる「2023 AUTOBACS SUPER GT Round4 FUJI GT 450km RACE」となります!

 

それ以降は

8/26-27 Round5 SUZUKA

9/16-17 Round6 SUGO

10/14-15 Round7 AUTOPOLIS

11/04-05 Round8 MOTEGI

 

の開催予定になっており、日本全国のサーキットを舞台に、熱いレースが繰り広げられます!

 

スーパーGT公式サイト

 

 

 

 

◆オートガレージS:https://autogarages.jp/

この記事を書いた人

今井 晴哉

『イートラスト株式会社 テクニカルチーム』
青森県出身。8年間、小売業界に従事しつつ趣味でライターとして活動。大手サイト(Yahoo!、朝日新聞社)の記事投稿やTokyoFMのラジオ出演の経験も。2022年にイートラストに入社。好きなものは家電、インディーズ音楽、動画編集。

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