今さら聞けない!ChatGPTでも聞く「API」ってなに?
WEB関係の会社で働いていたり、ホームページなどを作ったことのある人は「API」というものを聞いたことがあると思います。WEB関係に携わっていなくても、ChatGPTがAPIを提供していたり、TwitterのAPIが有料化されたりとニュースで聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。
この記事では話題の「API」に関しての紹介と身近で利用されているケースなどの紹介をしたいと思います。
「API」とは
APIは「Application Programming Interface」の略でアプリ同士を繋ぐシステムのことを言います。簡単に言うと開発したアプリケーションやソフトウエアを外部のシステムで利用できるようにするものです。
APIは一般公開され無料で使うことができるものが多く、自分のサイトなどに利用することで、利便性を高めるものです。
身近な使用例
説明を聞いてもピンとこない人も多いと思いますので、よく使われる例を紹介いたします。
Instagramの投稿表示
Instagramの投稿をホームページ内に埋め込む場合にAPIを使用します。実は普通に埋め込むこともできますが、その場合は1つの決まった投稿を表示する事しかできません。
しかしAPIを利用すると、Instagramの投稿に連動して新しい投稿も表示できるようになります。
1つの投稿だけでなく、すべての投稿が表示できるのがAPIを利用するメリットです。
ショッピングサイトでのログイン
どこかのショッピングサイトで買い物をする際に、「AppleIDでログイン」「Googleでログイン」「LINEでログイン」などの表示を見たことがあるでしょうか。
実はこれもAPIを使用したもので、ログイン情報などの個人情報を既存サービスから利用しているものです。 また支払方法をAmazonのものを使う設定などができ、ユーザー側は毎回会員登録や、カードの登録をしなくてもいいので非常に便利です。
この他にもChatGPTのAPIを利用し、言語学習サイトで添削をしてくれるもの、チャットのカスタマーサポートなどがAPIの主な使用例となります。
APIのメリット
自社開発のコスト削減
APIを使用することで、他社が提供するサービスを使うことができます。自社でシステムを構築するには莫大な費用が発生しますが、APIを使うことで費用を抑えてサービスを利用することができます。
セキュリティ対策
ホームページの運用には少なからずリスクがあります。会員登録や支払い方法の登録が必要なサイトでは、個人情報の漏洩のリスクが大きくなります。そのために自社でセキュリティレベルが高いシステムの構築が必要になりますが、APIを使うことで既存のセキュリティの高いシステムが利用できて自社サイトの信頼性が向上します。
また、GoogleやLINEなどの使用者が多いサービスのAPIを使うことで、自社サイトを使ってもらうハードルも下がるのでより多くの人に使ってもらうことが可能です。
最新の情報が反映される
システムの連携方法はAPI以外にCSVなどのファイル連携で行うものもあります。ファイル連携はシステムでダウンロードしたファイルを、別なシステムで読み込んでデータを相互利用するものです。
エクセルなどで編集できるファイル形式であるCSVは、編集して使いやすくできるメリットがありますが、最新情報ではないのがデメリットです。
APIを使った場合は提供元の更新頻度に依存しますが、ほとんどの場合リアルタイムで反映されるものが多いです。
SNSの投稿などのリアルタイム性が高いものでも、反映できるのが大きなメリットです。
APIのデメリット
提供元がサービス停止したら使えない
当たり前のことですが、APIの提供元がサービスを終えると使用ができなくなります。その場合は自社で開発するか別なサービスを利用する必要がありますが、データを引き継ぐことができないこともあるので、データ損失のリスクもあります。
障害が発生した際の影響
提供元のサービスに障害が発生してしまった場合、そのシステムは使用できなくなり、自社では何も対策できなくなります。
また、提供元が復旧しない限り、自社サービスも止まってしまいます。
今回はAPIに関しての紹介をしました。
身近なところでたくさんAPIが使用されている事で、ユーザーが使いやすいサービスを提供できているんですね。APIを利用してより良いサービスを提供していきましょう!
この記事を書いた人
『イートラスト株式会社 テクニカルチーム』
青森県出身。8年間、小売業界に従事しつつ趣味でライターとして活動。大手サイト(Yahoo!、朝日新聞社)の記事投稿やTokyoFMのラジオ出演の経験も。2022年にイートラストに入社。好きなものは家電、インディーズ音楽、動画編集。