2022 年 11 月 21 日公開

蛍光灯はなくなる?LEDに替えるメリットと特徴

蛍光灯はなくなる?LEDに替えるメリットと特徴

みなさんはLED電球を使っていますでしょうか。


節電にはLED電球にした方がいいのは分かっているけど、面倒で替えていない方も多いと思います。



しかし、LEDの照明器具への交換はなるべく早い方がいいんです!



今回の記事ではLED照明に変えた方がいい理由と従来の電球との違い
また、LEDをまぶしく感じやすい理由などを紹介いたします!





そもそもLEDとは



LEDはLight Emitting Diodoの略称で日本語では「発光ダイオード」と呼ばれます。


発光ダイオードは半導体の中でエネルギーを光に変換しています。



半導体の特性として、寿命が長く、消費電力が小さく、入力からの反応速度が速いというものがあります。


よって従来の白熱電球に代わって普及するようになりました。




白熱電球と何が違うの?





白熱電球は、ガラス管球の中にフィラメントと呼ばれる高抵抗線を入れ、そこに電流を流すことで高温になったフィラメントが光る仕組みになっています。


フィラメントに高電圧が流れ、高温に発熱することで蒸発してしまうのを防ぐ為、電球の中にはアルゴンや窒素ガスが入っています。


フィラメント自体は2200~2700℃前後まで上昇し、使用とともに蒸発して細くなってしまうことで、電球が切れる状態になります。




LED電球と白熱電球の主な違いは、消費電力と寿命です。




白熱電球の電力消費は光るのに10%ほど、赤外線の放射に70%前後、残りは熱伝導に消費されます。


100Wを消費する電球でも、”光る”ためには10Wほどしか電力を必要としないんです。

それに対してLEDは電力をほぼそのまま光に変換するので、同じ明るさのものでも15Wほどの消費電力で済みます。



また、一般的な白熱電球の寿命は1000時間程度ですが、LEDは40000時間の機種が多く、40倍もの寿命があります。


ちなみに40000時間は、1日10時間つけても10年もつ計算になります。




蛍光灯との違い





蛍光灯はガラス管に塗られた蛍光体に、電極が放電する紫外線を当てることで発光します。光るためには水銀原子が必要となり、ガラス管の内部には水銀の気体が入っています。


放電時は、蛍光管内部が10000℃まで上がりますが、気圧が異常に低くなっているので安全です。




LED電球と蛍光灯の主な違いは、光りかたと、寿命です。




蛍光灯は点灯後徐々に明るくなります。反応速度の速いLEDは点灯してすぐ最大の明るさになります。



蛍光灯の寿命は物によって大きく変わりますが、6000時間~20000時間ほどです。

点灯管を使用する機種は1回点けるごとに1時間寿命が短くなると言われているため長時間使用に向いています。



また、ガラス管内の水銀がガラスに反応して黒色に付着するため、長く使うと輝度が下がります。



蛍光灯は内部に水銀が使用されているため、破損時に汚染の危険性もあります。




LEDに変えるには?


LEDに変えることはできるのでしょうか。


電球に関しては、白熱電球からLED電球に替えることができます。





蛍光灯は電球のみを替える場合、配線の工事が必要になる場合があるので、本体ごと替えてしまうのがおすすめです。




LEDはまぶしい?


LEDはまぶしいというイメージを持っている方は多いと思います。
確かに最近の車のヘッドライトはまぶしいですよね。





しかし、LEDは基本的に白熱電球と同じ明るさで作られているので、数値上は同じくらいの明るさです。


まぶしく感じるのにはLEDと人間の性質に原因があります。


LEDは全方向に光が広がる白熱電球や蛍光灯と違って、特定方向に集中して光が照射されます。

人間の目は向かってくる光の強さを、周囲の明暗差と比較して認識するので、一方向に集中して照射されるLEDをまぶしく感じます。


それに対して部屋の明るさを判断する際は、電球自体以外にも、壁や床、天井などの反射も認識するため、LEDのほうが暗く感じます。



LEDを購入の際は明るめの機種を選ぶのがおすすめです。




蛍光灯の生産が終わる!


省エネと環境負荷の観点から、白熱電球や蛍光灯は衰退の一途をたどっています。

2011年の東日本大震災以降に、大手電機メーカーは蛍光灯を使用する照明器具の生産を終えています。


東芝は2016年に、日立グローバルライフソリューションズは2019年12月に白熱電球や蛍光灯の生産を終了し、三菱電機も2021年3月に販売終了しました。


国内最大手のパナソニックも2030年に蛍光灯の生産を終了する予定です。




替えるなら今!



世界的に白熱電球や蛍光灯に使用される水銀の輸入が禁止され、大きな環境課題となっており、
日本のメーカーや政府も対策に乗り出しています。


パナソニックは今年蛍光灯ランプのリニューアルを行い、販売価格を最大で3割程度値上げしました。

また、ロシア情勢の影響により、白熱電球内に充填するガスが不足し、生産が不安定になっています。



LED電球の価格は数年前よりも下がってきており、蛍光灯は逆に上がっています。





早めに替えることで、日々の電気代は抑えられて初期費用の差も2~3倍程度の機種もあります。


寿命は蛍光灯に比べ2~4倍、白熱電球に比べて20~40倍なので変えて損はないはずです!




このまま白熱電球や蛍光灯を使い続けるメリットはそこまでないので、節電のためにも変えてみてはいかがでしょうか。






◆株式会社進正電気:http://shinseiden.co.jp

この記事を書いた人

今井 晴哉

『イートラスト株式会社 テクニカルチーム』
青森県出身。8年間、小売業界に従事しつつ趣味でライターとして活動。大手サイト(Yahoo!、朝日新聞社)の記事投稿やTokyoFMのラジオ出演の経験も。2022年にイートラストに入社。好きなものは家電、インディーズ音楽、動画編集。

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