実は3種類ある、炊飯器の炊き方の違い
家でお米を炊く際に使う家電として、炊飯器を使う方も多いのではないでしょうか。
炊飯器ではなくても、普通の鍋や土鍋、レンジでチンする容器などでお米を炊くことはできます。
しかし、炊飯器の一番のメリットは、時間や火加減を気にせずご飯が炊けることです。
そんな炊飯器ですが、実は3種類の炊き方に分かれるのは、知らない人もいると思います。
今回は、炊飯器の炊き方の違いについて紹介していきます。
そもそもお米はどういう仕組みで炊けるの?
炊飯器に米をセットして電源を入れると、どうなるのでしょうか。
「炊飯」のボタンを押しても、すぐには炊飯がされません。
まずは「浸水」という米に水を入れるために浸す時間が必要です。 これは米の内部の「でんぷん」が水を吸うことで、やわらかくなる「糊化(α化)」をさせるのに必要となります。
「糊化」の次の段階として「加熱」が必要になります。 大体60℃前後くらいから、でんぷんがゲル状になることでもちもちした食感になります。
糊化は同時にご飯の甘みを出してくれる行程となります。
ちなみに、釜が厚い方がご飯が美味しいと言われるのは、この糊化する60℃前後に到達する時間が遅く、糊化されやすく甘みが出やすいためです。 薄い釜の炊飯器では、米が早く加熱されるため、甘味が出る前に炊きあがってしまいます。
炊飯器の種類
それでは本題の、炊飯器の種類に関して紹介していきます。
マイコン式
マイコン式は一番安価な炊飯器に使用される炊飯方法の一つです。 マイコンとは「マイクロコンピューター」や「マイクロコントローラー」の略でもともと電卓用のPCでした。
炊き方には直接的に関係なく、炊飯器の中のタイマーや炊き方の制御を行っている部分です。
炊き方としては、ヒーターが内釜の底部分に位置し、釜を加熱することで炊飯します。
下部にヒーターがあるため下に火が通りやすく炊きムラが発生しやすいです。 また、釜が濡れたまま炊飯することを繰り返すと、ヒーターが汚れて熱の伝わり方が変わるため、過熱しすぎてご飯が黄色くなってしまったりします。
マイコン式の炊飯器は1万円程度で購入できるので、安いのがメリットです。
IH式
IHとは「Induction Heating(誘導加熱)」の略で、電磁誘導の原理を利用して加熱するもののことです。
ヒーターがなく、炊飯器の内釜そのものが発熱するので、炊きムラが少ないのが特徴です。
比較的内釜が薄く、早く炊けるので甘味が少なく、食感は硬めになります。 しっかりとした食感が好みの人にはおすすめの機種です!
価格帯としては1万円~3万円くらいで販売されています。
IH式の炊飯器は微弱ですが電磁波を出すので、ペースメーカーなどを使用している人は選ぶ際に注意が必要です。
圧力IH式
圧力IH式は上記のIH式にプラスして圧力をかけることができるタイプです。
圧力をかけることで、米が対流することで循環し美味しく炊けるのと、甘味が出やすくもちもちした食感になるという特徴があります。
これは圧力をかけることによって、水の沸点が上がり100℃以上に加熱できるためです。
三菱以外の炊飯器で、特に5万円以上の高級モデルでは、この炊き方の機種がほとんどです。
美味しいお米が食べたい方は、この圧力IH式の機種を購入するのがおすすめです。
ということで今回は、炊飯器の炊き方の違いついて紹介いたしました。
この記事を書いた人
『イートラスト株式会社 テクニカルチーム』
青森県出身。8年間、小売業界に従事しつつ趣味でライターとして活動。大手サイト(Yahoo!、朝日新聞社)の記事投稿やTokyoFMのラジオ出演の経験も。2022年にイートラストに入社。好きなものは家電、インディーズ音楽、動画編集。