2023 年 10 月 2 日公開

なぜ亜鉛を摂取しなければいけないのか?

なぜ亜鉛を摂取しなければいけないのか?

健康的な生活を送る上で必要な栄養素はたくさんあります。


ビタミン、カルシウム、タンパク質、脂質、糖質、ミネラル・・・など。


今回は健康を意識する上であまり考えたことのないであろう「亜鉛」について紹介します。





亜鉛は重要な微量ミネラルで、体のいたるところ(骨、歯、毛髪、皮膚、肝臓、筋肉、白血球、精巣)に存在しており、生体内の300以上の酵素反応に関与していますが、人間の体では合成できないので、外部摂取する必要がある栄養素です。


そのため、亜鉛不足(亜鉛欠乏)になると様々な症状が出ます。



亜鉛不足が生み出す様々な弊害

①皮膚炎・脱毛

亜鉛はタンパク質の合成にもかかわっているので、健康な皮膚の維持に必要不可欠な存在です。


亜鉛不足になると皮膚のかゆみや毛根への影響もあり、皮膚炎や円形脱毛症などの症状を発生させることがあります。

②貧血・傷が治りにくい

貧血というと鉄分不足が有名ですが、赤血球を作る働きにも亜鉛は関係しているので、亜鉛不足だと血が作られず貧血を招くおそれがあります。


また、細胞の再生にも関わっているので、免疫力の低下や傷の回復がおそくなることにもつながります。

③味覚障害・舌炎

人間の味覚は、舌にある「味蕾(みらい)」という味覚を感じる器官で甘味・苦味・塩味・酸味などを感じることができるようになっています。


しかし、亜鉛が欠乏すると舌乳頭が平らになり、味が感じにくくなります。


舌痛症を発症する可能性もあります。


味覚障害や舌痛症になると、食事が憂鬱になり、食欲不振につながる可能性もあるので注意が必要です。

④食欲不振

亜鉛不足に陥ると胃や腸など消化管の働きが悪くなり、食欲低下につながります。


食欲が低下すると食事の量が減るので、さらに亜鉛が摂取される量が減り、食欲不振が加速します。


食欲がなくても、亜鉛を含む食材で食べられるものを食べたり、サプリメントを摂取したりするなど何とか摂取する方法を考えることが大事です。



亜鉛が多く含まれている食材

1日の摂取推奨量は、成人男性で11mg、成人女性で8mgといわれています。


体内で作り出すことができないので、食材(食事)で取り入れる必要があります。



ただし、亜鉛の1日の摂取推奨量を守って摂取しているからといってそこで安心してはいけません。


亜鉛をきちんと摂取していても、亜鉛不足になる可能性はあります。



亜鉛が不足する原因

①吸収不全

コーヒーやオレンジジュース、カルシウムなどに含まれる「フィチン酸」は腸から亜鉛を吸収するのを防ぐため、過剰にこれらを摂取していると亜鉛をきちんと摂取していても体内に吸収されず、亜鉛不足になる可能性があります。


亜鉛を効率的に吸収したい場合は、これらと亜鉛の摂取時間を空けるなどの工夫が必要になります。

②摂取不足

ダイエットや偏った食生活を送ることで亜鉛のそもそもの摂取が足りないという状況になります。


そもそもダイエットや偏った食生活は亜鉛不足を招くだけではなく、その他にも健康被害をもたらすことがあるので、無理のないダイエット(極端な食事制限ではなく、必要な栄養素を取りつつ適度に運動を取り入れるなど)やなるべく好き嫌いをしないことなどの意識が必要です。


菜食主義者は亜鉛を豊富に含む肉を食べないので、亜鉛不足になる可能性が高く、菜食主義者が好む豆類や穀類には、亜鉛吸収を妨げる「フィチン酸」が含まれているので、より多くの亜鉛摂取が必要になってきます。

③排泄増加

激しいスポーツやアルコールの過剰摂取は尿や汗から亜鉛を排出しやすくなるため、亜鉛不足になりやすいです。


そういった生活を日常的に行っているのであれば、意識的に亜鉛を摂取する環境を整える必要があるでしょう。



サプリメントで摂取しよう!

亜鉛を摂取しなければいけないと言っても、なかなか食事から取り入れることが難しい場合は、サプリメントで効率よく摂取することができます。

DHC 亜鉛 30日分(¥288)※2023年9月現在



サプリメントで有名なDHC。1日たったの10円以下で亜鉛が15mg摂取できます。

亜鉛の過剰摂取は銅の吸収を阻害するおそれ(※)があるので、摂取量を気をつけましょう。

※銅の摂取が不足すると、正常な血液を作れなくなり、貧血、発育遅延、骨の異常などの症状につながる可能性があります。

FANCL 亜鉛 30日分(¥864)※2023年9月現在



1日あたり29円で亜鉛が15mg摂取できます。

ファンケルでは定期便を利用すると上記の金額よりもお手頃価格で手に入れることができますが、それでもDHCに比べてかなり割高です。

ただし、亜鉛だけではなくビタミンB2が12mg含まれており、皮膚や粘膜の機能を正常に保つ効果もあるので、併用したい人にはお勧めです。



まとめ

亜鉛の存在を知らなかった人も多いのではないでしょうか。


他の栄養素(ミネラル)と比較すると一般認識として存在が薄いのは否定できないかもしれませんが、亜鉛が足りないと大きな影響が出ます。


健康な生活維持は亜鉛の摂取が欠かせません。





◆たかはし内科クリニック自由が丘:https://tnc-jiyugaoka.com/

この記事を書いた人

川端 亜依

『イートラスト株式会社 営業本部 / CSグループ』
2018年入社。和歌山県出身。食べることと料理がものすごく好き。七輪と石焼ビビンバ用の鍋etcを購入するもあまり使わず放置中。

新着記事
関連記事