2023 年 2 月 3 日公開
「ヒートショック」とは?ヒートショックが起こる原因と対策

最近は「大寒波」や「今年一番の冷え込み」などの言葉をよく聞くようになりました。 確かに関東地方でも最低気温が氷点下になるなど、かなり冷え込む日が続いています。
気温が下がり、電気代も高騰している今、「ヒートショック」に注意が必要です。
この記事ではヒートショックの原因や、対策などを紹介していきたいと思います。
ヒートショックとは

ヒートショックは特定の病名ではありません。
家の中の急激な温度変化が原因で、失神や心筋梗塞、脳卒中などが発生し、身体に悪影響を与えること全般を「ヒートショック」と言います。
ヒートショック自体は死因と特定するのが難しいので、死者数が明確ではありません。
東京都健康長寿医療センター研究所の調べでは、入浴中の事故で死亡した死者数は年間17000人で、交通事故の年間死者数4000人を大きく上回ります。
死亡時期は12月から2月にかけて多くなるので、ヒートショックの可能性が非常に高いのです。
また、消費者庁のデータでは、年間の浴室での溺死者数が約5000人ほどで、9割が65歳以上の高齢者だということです。
以上のことから、ヒートショックが発生すると、失神や心筋梗塞などを発症して浴室で倒れて、浴槽に沈んで溺死するパターンが多いと想定できます。
ヒートショックが起こる原因

ヒートショックの原因は温度の急激な変化による血圧の急変です。
暖かいと血管は拡張し、血圧が下がります。
寒いときは血管が収縮し、血圧が上がります。
暖かい部屋から寒い脱衣所で裸になり、お風呂で温まった後に寒い脱衣所に出るという流れで、血圧が急上昇急降下を繰り返すので年配の人や高血圧などの疾患を抱える人は心筋梗塞や不整脈を引き起こしてしまいます。

また、お風呂以外でもトイレなどでもヒートショックが発生しやすいです。
純粋な気温の変化に加えて、排便時には血圧が上下するためです。
ヒートショックの対策
ヒートショックは少しの対策で防ぐことができます。
こまめな水分補給

血管が収縮した際に、血栓などができやすい状態にあるとヒートショックが発生する可能性が高くなります。
入浴の前後などに水分補給をしておくことで、血液の流れを良くしておくといいでしょう。
食後すぐにお風呂に入らない
食事した直後は消化のために血液が消化器官に集まるので、血圧が低くなります。 その状態で寒い場所に行くと、血圧が急激に上がり、お風呂に入ると血圧は下がります。
通常の時よりも上下の幅が大きくなるので、食事した後は1時間ほどおいてから入浴するのがおすすめです。
長風呂しない

浴槽に浸かっている時間が長くなると、血圧が下がりすぎてしまい、心臓への負担がかかります。
暑い状態が続くと、体温を下げるために血管が拡張し血圧が下がります。
血圧が下がりすぎると、血液が足りなくなり脳に酸素が届かなくなります。
すると人間は眠くなってきます。 そのまま寝たり、最悪の場合失神したりして溺死することもあれば、湯船を出るために立ち上がった時や脱衣所に出たときにヒートショックが発生しやすくなります。
お風呂の温度を下げたり、湯船に浸かるのは10分ほどにしたりするのがおすすめです。
部屋間の温度差をなくす
根本的な解決策です。温度差がなければヒートショックは起こりません。
しかし、たまにしか行かないトイレや脱衣所、浴室をすべて暖めるのは莫大な電気代がかかってしまいます。
常につけなくても入っている時だけつけたり、人感センサー付きの機種もあります。
人感センサー付きの機種なら、消し忘れによる火災の心配なども少ないので、安全のためにもおすすめです。
おすすめの暖房器具
Hanx-Home 人感センサー コンパクトセラミックヒーター


非常にコンパクトなので、トイレや脱衣所などに設置しても邪魔になりません。
人感センサーも付いていて、セラミックヒーターは電源を入れてからすぐに暖かくなるのでおすすめです。
アイリスオーヤマ 大風量セラミックファンヒーター ACH-M12A


大風量で広範囲を暖めてくれるものです。 脱衣所など少し広い場所の利用にもおすすめです。
3時間後に自動で電源が切れるので、消し忘れても安心です。
今回はヒートショックについて紹介いたしました。
まだまだ寒い日が続く見込みなので、対策をしていきましょう!
この記事を書いた人
『イートラスト株式会社 テクニカルチーム』
青森県出身。8年間、小売業界に従事しつつ趣味でライターとして活動。大手サイト(Yahoo!、朝日新聞社)の記事投稿やTokyoFMのラジオ出演の経験も。2022年にイートラストに入社。好きなものは家電、インディーズ音楽、動画編集。