意外と知らない!?フィギュアスケート衣装のルールや重要性とは?
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フィギュアスケートというと冬のスポーツのイメージがあるかもしれませんが、夏にも小さな大会があったり、アイスショーがあったりと、1年を通して活動されているスポーツです。
国際スケート連盟(ISU)では、1シーズンを7月1日~6月30日で1年を区切っており、フィギュアスケート界では新たなシーズンがはじまった今の時期を“新年”や“お正月”と呼んだりすることもあります。
そんなフィギュアスケートの魅力というと、さまざまなジャンプやステップ、スピンなどの技や、華やかな衣装など、競技性だけでなく芸術性やエンターテイメント性もあり、その演技や世界観が多くの観客を魅了していますね。
その華やかな衣装の裏側には、いくつかのルールがあることをご存知ですか。
今回は、フィギュアスケートにおける衣装の規定や重要性についてお伝えします。
フィギュアスケートの衣装の重要性とは?
フィギュアスケートの試合で選手が着用する衣装は、シンプルなものから華やかなもの、可愛いデザインのものなどさまざまで、これらの衣装はとても重要な役割を担っています。
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芸術面における評価を左右する
フィギュアスケートのプログラムづくりは、音楽選びからはじまります。
そしてスケーターは、音楽に調和した滑りが求められます。
フィギュアスケートの採点は技術点(TES)と演技構成点(PCS)から成り、衣装のパッと見た目の印象や、音楽や世界観とマッチしているかによって演技構成点などに影響を与えるので、とても大事な要素です。
衣装の規定違反は1.0点の減点になる
国際スケート連盟(ISU)規則では、衣装は「節度と品位があり、競技にふさわしいものでなければならない。
派手な物や、芝居じみたデザインでないこと。
ただし、衣装は選んだ音楽の特徴を反映するものであって良い。」とされています。
具体的な規定は後述しますが、衣装の規定違反は1.0点の減点となり、わずか0.1点の差でも順位が入れ替わってしまうことがあるので、1.0点の減点はかなり大きいものです。
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フィギュアスケートの衣装のルールとは?
では、フィギュアスケートにおける衣装の規定には具体的にどのようなものがあるのでしょうか。
過度な肌の露出は禁じられている
衣装の肌色部分を増やすと手足が長く見え見映えが良くなるという効果がありますが、裸を連想させるものは品位を損なう衣装としてみなされ減点対象となってしまいます。
男性はスケート靴が隠れる丈の長いパンツを着用しなければならず、丈の短いパンツは不可です。
女性も生足は禁止されているので、タイツの着用はマスト。
シングルやペアの女子選手はジャンプなどの動作で邪魔にならないよう、レオタードにミニスカート丈のフリルを組み合わせた衣装を着用することが多いです。
2005-2006シーズン以降、パンツスタイルも認められるようになったため、衣装にパンツスタイルを採用する女子選手も増えています。
このような規定を守ったうえで、曲や演技に合わせてワンピーススタイルやパンツスタイルを使い分けるなど、プログラムの世界観に合う衣装を着用しています。
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衣装の装飾は取り外しが出来ないようなものにする
フィギュアスケートの衣装にはスパンコールやビーズなどの装飾が施されているものが多いですが、そういった衣装の装飾の一部が取り外しが出来ることは認められていません。
競技中に衣装の一部や髪飾りなどが氷上に落ちると減点になります。
次に演技する選手への安全性への配慮からもたいせつなことです。
実際に2012年の全日本選手権では、競技中に高橋大輔選手の衣装についていた羽根がスピン中に落下してしまうアクシデントもあり、減点となってしまいました。
装飾や髪飾りなどがもし取れても氷上に落ちなければOKなので、もし競技中に中に取れてしまっても、それをフェンスの向こうに投げ込められたら落ちたことにはならず大丈夫のようです。
小道具は使用しない
競技において仮面などの小道具の使用は認められていません。
取り外しの出来るアクセサリーなどもこれに該当します。
また、衣装の一部であっても電飾は認められていません。
ただし、エキシビションでは、帽子や小道具を用いたプログラムで滑ることが許可されている場合もあります。
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選手にとって衣装は表現の一部!
このように、衣装にはいくつかのルールがあり、それらを守ったうえで選手たちはこだわりの衣装を着用しています。
フィギュアスケートは、技術点だけが競われるのではなく、芸術的な面も評価の対象となるため、選手にとって衣装は表現の一部でとても重要なものなのです。
これからの季節、本格的にはじまっていくフィギュアスケートの新たなシーズンを、是非それぞれの衣装にも注目してみてはいかがでしょうか。
この記事を書いた人
『イートラスト株式会社 総合サポート本部 CSグループ』
岐阜県出身。元バンドマン。ドラム・フィギュアスケート・バスケ・カメラが好き。
広告コピー×マーケティングの力で世の中への価値提供を目指して、コピーライターの活動も行っています。