ブリーチとカラーの違いとは?

この記事では
「ブリーチってなんの為にするの?」
「好みのカラーをオーダーした際に美容師からブリーチが必要と言われた」
という方に向けて、「ブリーチとカラーの違い」について元美容師の私が解説いたします。
結論は【ブリーチはカラーの下地作りの施術】【カラーは既存の髪に色を乗せる施術】です。
ブリーチとカラーの基本的な違いや、それぞれのメリット・デメリット、施術の流れやケア方法についてお伝えしていきます。
ブリーチとは?

ブリーチとは、髪の毛のメラニン色素を薬剤を使って科学反応を起こし、脱色させる施術です。※メラニン色素とは・・・肌や髪、瞳の色を決定する色素です。
ブリーチの基本的な役割
施術の目的としては、ベースの髪色を明るくし、原色を抜くことによって新しいカラーリングのベースを作ります。
ブリーチ剤の主な成分は、過酸化水素やアルカリ剤が配合され、強い酸化作用によって髪内部の色素を分解します。
ブリーチの特徴と注意点
- ・皮膚が弱い方や、ハイダメージの方にはおすすめできません。
- ・強い酸化作用により、キューティクルが損傷しやすく、髪へのダメージが考えられる為、ダメージケアが重要になります。
- ・施術の流れとしては、カウンセリング後に薬剤を均一に塗布し、時間をかけて反応させることが一般的です。
カラーとは?

カラーは、髪に新たな色素を定着させるための施術です。
カラーの基本的な役割
施術の目的としては、自然な髪色の変更やアクセントカラー、ハイライトの追加など多様なヘアスタイルに用いられます。
カラー剤の主な成分は、色素成分や軽度の酸化剤が配合され、髪に直接色を定着させる仕組みになっています。
カラーの特徴と注意点
- ・根本的な脱色ではなく、髪に色を「乗せる」ため、仕上がりが柔らかく自然な仕上がりになります。
- ・ブリーチに比べると、基本的にダメージは少なく、髪への影響は少ないです。しかし、頻繁な施術は髪質に影響を及ぼす可能性があります。
- ・使用するカラー剤や施術方法により、色の持ちは異なります。
ブリーチとカラーの違い

施術の目的の違い
ブリーチは髪の毛の色素を抜いて明るくする為の下地作り、カラーは新しい色素を髪の毛に加え、希望のカラーリングを実現するための着色施術です。
色素抜きっぱなしの金髪や白髪以外は、ブリーチ後にカラーをするという流れが一般的です。
使用する薬剤の違い
ブリーチは強い酸化剤(過酸化水素など)を使用し、メラニン色素を分解します。
カラーは色素成分と、必要に応じて穏やかな酸化剤を組み合わせ、髪に色を定着させます。
髪へのダメージ度合いの違い
ブリーチは髪内部まで化学作用が及ぶため、適切なケアを行わないと深刻なダメージを引き起こす可能性があります。
カラーは比較的ダメージは少ないものの、使用するカラー剤によっては乾燥やパサつきが生じる場合もあります。
施術の流れとケア方法

美容室での施術の流れ
①カウンセリング:希望のヘアスタイルや髪質、これまでの施術歴を確認します。
※縮毛矯正やパーマとブリーチの相性があまり良くない可能性もあるので、併用する方や今後する予定のある方は美容師さんに相談してみてください。
②テストカラー・パッチテスト: アレルギー反応の有無を確認。
※最近の美容室ではカウンセリングのみでテストまで行う店舗は少ないです。
③施術:ブリーチの場合は均一に薬剤を塗布し、反応させた後、カラーリングの場合は色素を定着させる工程が続きます。
※施術中気分が悪くなった場合はすぐに美容師さんに相談してください。
④アフターケア::トリートメントや栄養補給のためのケアが行われ、髪のダメージを最小限に抑えます。
※ブリーチ剤などの薬剤でアルカリ性によった髪の毛を弱酸性のトリートメントなどを用いて、中和させます。
自宅でできるケア方法
①洗浄力が強すぎないシャンプーを使うなど、ケア製品を使用してパサつきを抑えましょう。
②カラー後の髪の毛はキューティクルが痛んでいる可能性があるので、UVカットスプレーなどを使用して紫外線対策をしましょう。
③ドライヤーやアイロンの熱に気をつけましょう。カラー後はバージン毛に比べて熱のダメージを受けやすいので、一か所にドライヤーを当て続けたり、アイロンの設定温度の高すぎには要注意です。
④綺麗なブロンドカラーやホワイトカラーを維持したい方は紫シャンプーをしましょう。
※ブリーチ後の黄ばみ(黄色)に反対色を加えることで黄ばみを抑えることができます。しかし、紫シャンプーと言っても、赤色が強い紫や青色が強い紫など様々です。
紫シャンプー選びに失敗すると、ブリーチ後の金髪(黄色)と紫シャンプーの青みが混ざって緑色になる可能性もあります。
私のおすすめする紫シャンプーは下記になります。
髪の毛の黄ばみを抑えるカラー維持とダメージ補修の両方の役割を担ってくれます。

まとめ

ブリーチとカラーはそれぞれ目的や薬剤の成分に大きな違いがあります。
ブリーチは髪の毛を脱色して劇的な明るさを実現する、新しいカラーのための下地作り。
カラーは既存の髪に色を乗せることでナチュラルな仕上がりを実現する施術です。
美容室で希望のヘアスタイルの写真を見せた時に「これはブリーチしないと難しいですねー」と言われてしまった場合は、ベースの髪色が濃い、もしくは暗い可能性があります。
イメージとしては、黒い画用紙に色鉛筆で絵を描くと色がはっきり出にくいのに対して、白い画用紙なら色鉛筆の色味がはっきりとでる、という考え方と同じです。
美容室でメニューを選ぶ際にぜひ参考にしてみてください!