2023 年 7 月 12 日公開
熱中症警戒アラートとはなにか。基準や暑さ指数ってなに?
まだ7月ですが、35℃を超える猛暑日を記録する日も出てきています。いきなり暑くなることで、熱中症などへの警戒も必要となります。
ニュースや天気予報で「熱中症警戒アラート」という言葉を耳にしたことはあるでしょうか。
今回はその「熱中症警戒アラート」について紹介していきます。
そもそも熱中症とは
熱中症は、体温上昇や体内の水分塩分のバランスの崩れ、体温調節がうまくできなくなることによって、めまいやほてり、けいれんや意識障害などのさまざまな症状を引き起こす病気のことです。
暑い外で運動をして熱中症になるイメージを持つ人も多いと思いますが、今の時期のように体が暑さに慣れる前に急に暑くなった日や、湿度が高い室内でも起こり得る病気です。
年配の人などは喉の渇きや熱さに気づきにくく、家でエアコンをつけないことで熱中症になるケースも多いので、前もって注意を呼びかける必要があります。 その熱中症を対策するためにできたのが「熱中症警戒アラート」です。
熱中症警戒アラートとは
「熱中症警戒アラート」は令和2年の7月から始まった比較的新しいものです。
環境省と気象庁が情報を発信しており、令和3年の4月には全国を対象にしています。
「熱中症警戒アラート」を発信することで、熱中症への注意を呼び掛けて、予防行動をとってもらうのが目的です。
どんな時に発表されるの?
「熱中症警戒アラート」の発表は「暑さ指数」という数値が33以上と予測された際に発表されます。
「暑さ指数」は熱中症との関連性が高い数値でアメリカでできた指標です。
「暑さ指数(WBGT)」とは
「暑さ指数」は別名「WBGT:Wet Bulb Globe Temperature」(湿球黒球温度)と呼ばれ、熱中症を予防するためにできた指標です。
単位は「℃」で表されますが、温度とは異なります。
「暑さ指数」は3つの測定値に基づいて算出されます。
①黒球温度
黒く塗られた薄い銅板でできた空洞の球体内に温度計を入れて測った温度です。 内部の温度は日なたの体感温度と相関があります。
②湿球温度
温度計の計測部分に、湿ったガーゼを巻いて観測した温度です。 水分が気化した時の温度となり、汗が蒸発するときの涼しさを表します。
③乾球温度
通常の温度計で普通に測った気温です。
計算式は屋外屋内で異なっていて、
屋外 0.7×湿球温度+0.2×黒球温度+0.1×乾球温度
屋内 0.7×湿球温度+0.3×黒球温度
となります。そこで出た数値が「暑さ指数」となります。
この数値によって危険度を分けています。
「熱中症警戒アラート」の発表基準でもある33以上の場合は、気温が35℃以上になることが多くなっています。
「熱中症警戒アラート」が出たときは
実際にアラートが出たのを見たことがあるけど、何をしたらいいの? という方も多いと思います。
「熱中症警戒アラート」は具体的な対策行動も発信されるのが特徴で、実践に繋げられるものとなっています。
「不要不急の外出は避けてください」や「昼夜を問わずエアコンを使用してください」など具体的な行動が発信されるので、ぜひ対策していただければと思います。
ということで今回は「熱中症警戒アラート」に関しての紹介でした。
これから来る暑い夏は皆さん熱中症に気を付けてお過ごしください!
この記事を書いた人
『イートラスト株式会社 テクニカルチーム』
青森県出身。8年間、小売業界に従事しつつ趣味でライターとして活動。大手サイト(Yahoo!、朝日新聞社)の記事投稿やTokyoFMのラジオ出演の経験も。2022年にイートラストに入社。好きなものは家電、インディーズ音楽、動画編集。