2023 年 5 月 11 日公開
キャリア論「計画的偶発性理論」って何?キャリアを選ぶことでチャンスを捨てる?

終身雇用の時代が終わり、転職で自身のキャリアを自由に選択できる時代になりました。 企業の離職率は高まり、数か月で「自分には合わない」や「自分の目指すキャリアプランと違う」などと辞職を決めてしまう人も多くなっています。
しかし、成功したビジネスパーソンのキャリアの8割が、そのターニングポイントは偶然やってきたとする調査があります。
それが「計画的偶発性理論」です。
今回この記事では、「計画的偶発性理論」が何なのか、どんな人に起こりやすいのかについてご紹介したいと思います。
自分でキャリア選ぶことは間違い?

タイパ(タイムパフォーマンス)重視の若者が社会に多くなってきて、新卒で入った仕事でも「自分に合わない」「やりたいことと違う」など現状の仕事に対して、持っているキャリアプランに相違があるとすぐに転職してしまう人が多くなった印象があります。
もちろん、やりたくもない仕事を長い時間やって人生を無駄にするより、目標への近道としてキャリアを選択するのは効率的な行動です。
自分の持つキャリアプランのために行動選択する事はいいことではありますが、1999年に心理学者のジョン・D・クランボルツ教授の調査内容は少し違った事実を示していました。
「計画的偶発性理論」とは
これは1999年に心理学者のジョン・D・クランボルツ教授が提唱したキャリア理論です。 成功したビジネスパーソンに調査を行ったところ、8割の人が自分以外に起因するものがキャリアのターニングポイントとなったということです。
自分で効率のいいキャリアへの道を選ぶことは一見するといいことですが、実際にキャリアのターニングポイントは自分以外から与えられるのがほとんどです。
「自分に合わない」「やりたいことと違う」などの理由ですぐにやめると、そのターニングポイント自体から遠ざかってしまいます。 そこで計画的に現在のキャリアにとどまることで、偶発的に訪れるチャンスを逃さないようにするのが「計画的偶発性理論」の考え方です。
「計画的偶発性理論」の中でできること
偶然成功するキャリアプランが降ってくることは基本的にありません。大切なのはその中でどのように行動するかです。
目的に固執しない

目的に固執しすぎることは、可能性を狭くします。 目的がないと何をすべきか分からなくなることがあると思いますが、その仕事に対しての目標の設定はした方がいいでしょう。
与えられた仕事に対して自身で目標を決めて、自分の仕事に自分自身で価値を見出すことが重要となります。
柔軟に動く

偶発的なチャンスはいつやってくるか分かりません。 チャンスは自身の経験との紐づけで結果に大きく影響します。
なにか物事が発生した際に、それに気づき、関係なかったことの経験を活かすことで自分のものにすることができますが、経験が浅いとチャンスを活かせないまま終わってしまいます。
また、将来のキャリアプランに関係のない仕事が、大いに役立つことも多いので、近道のみを考えても成功できないこともあります。
こんな人にチャンスが訪れる

「計画的偶発性理論」は下記のような特徴の人に起こりやすいと考えられます。
- ・好奇心[Curiosity]=いろんなものに興味を持つ
- ・持続性[Persistence]=どんな時も続ける
- ・柔軟性[Flexibility]=こだわらず柔軟に動く
- ・楽観性[Optimism]=なんでもポジティブに考える
- ・冒険心[Risk Taking]=新しいことにも挑戦する
筆者自身も1つの仕事をしながら、同時にいくつもの仕事を経験しました。 それをやった理由は、「全く違う業界の常識を取り込むことで、その業界に新しい常識ができて成長できる」と思ったからです。
小売店で働きながら、運送業でも働いたことで、新しい在庫の管理方法を実践してオペレーションコストを削減しました。
全く違う業界の全く違う常識を組み合わせることで、新しいものが生まれます。
今している仕事が違うかも、、、などと思っている人も、続けることで将来のキャリアプランに役立つと思いますし、それが強みになります。
雇う側もその機会を与えることができないと、優秀な人材の流出は抑えることができないでしょう。
どちらもお互いに価値を提供する環境ができてこそ、組織としての価値が高まります。
チャンスが訪れるように、5つの特徴に基づく行動をしてみてはいかがでしょうか。
この記事を書いた人
『イートラスト株式会社 テクニカルチーム』
青森県出身。8年間、小売業界に従事しつつ趣味でライターとして活動。大手サイト(Yahoo!、朝日新聞社)の記事投稿やTokyoFMのラジオ出演の経験も。2022年にイートラストに入社。好きなものは家電、インディーズ音楽、動画編集。