2023 年 8 月 22 日公開
子供は自分の力で成長する? モンテッソーリ教育について

幼児教育について調べた際に「モンテッソーリ教育」という言葉をよく目にするのではないでしょうか。
今回は数多くある教育方法の中でも、現代の大脳生理学、心理学、教育学などの面からも確かな教育法と証明されている「モンテッソーリ教育」についてご紹介いたします。
マリア・モンテッソーリとは
「モンテッソーリ教育」を考案したマリア・モンテッソーリはローマ大学最初の女性医学博士で、医師であり教育家です。
ローマの大学を卒業後、障害児の治療教育に携わり、実験心理学、教育学にも研究分野を広げ、健常児の教育においても大きな成果を上げました。
モンテッソーリ教育の考え方

子供には生来、自分を育てる力(自己教育力)が備わっているという考え方が前提にあります。
あくまで大人は、直接何かを学ばせるのでは無く、その力が発揮されるように子供を観察し、発達にあった環境(物的環境・人的環境)を整え、子供と環境が結びつくようにサポートするという考え方です。
モンテッソーリ教育の内容

モンテッソーリ教育は敏感期に対応する教育として5つの分野があります。
①日常生活
日常生活の練習は運動の敏感期を背景としており、身体運動の獲得を目的としています。
具体的には子どもは大人のやることを真似したがるという考えのもと、大人が使う道具を子どもが使いやすいようにサイズを調整した教具を用意するなど環境を整えていき、使い方を提示します。
サイズなどは調整しますが、例えばコップなどはガラスでできており落としたら割れるといったように本当の生活に近い状態にします。
自ら身の回りのことを行うことで、身体の使い方を身につけていきます。
②感覚
感覚教育の目標は、感覚器官の洗練、感覚体験の整理、ものを考える方法の獲得です。
人間は日々、様々な情報を感覚で収集しており、感覚を研ぎ澄ますことによって外部から幅広い情報を吸収することができます。
モンテッソーリ教育において感覚教育はこの後紹介する「言語」「算数」「文化」教育という知的教育分野の基礎を作っていくための大切なものとされています。
③言語教育
子どもはもともと言語を持って生まれてきていません。
自分の「言語の敏感期」に合わせて周りの言語や環境により母国語を習得していきます。
モンテッソーリ教育の言語教育では、子どもの言葉の発達に合わせたステップがあり、語彙を豊かにすることからはじまり、最終的に文法を学んでいきます。
「幼児期に読み書きができるようにならなくても」という考えの方もいるかもしれませんが、書けるようになりたい!読めるようになりたい!という欲求は自然と現れます。
その時に環境が用意されていれば、教え込むことなく、できるようになります。
これからの生活には言語が絶対的に必要となり、できれば活動の幅は広がり子供自身の自信にも繋がります。
④算数教育
幼児期には大きさや量に興味を示す「数の敏感期」が表れます。
算数教育は主に算数教具を利用して進め、単に数を数えたり計算するだけではなく、数字を具体的に触れる形で覚えていくという特徴があります。
算数教具には形状や色などで表されていて、子どもは教具を通して触覚などの感覚も使いながら数を身につけていきます。
⑤文化教育
成長に応じて、言葉や数以外のあらゆることに対しての興味や関心が現れます。
それらすべてのものを対象としているのが、文化教育です。
具体的には、理科や社会に相当する内容で、歴史や地理地学、社会動植物といったものです。
また、美術や音楽など知識ではなく身近なものとして体験して感じることで、文化として獲得していきます。
モンテッソーリ教育のメリット

①自主性や積極性が身につく
モンテッソーリ教育では決められたプログラムなどに取り組む受け身の学習ではなく、子供の「チャレンジしてみたい」という気持ちを尊重して学んでいきます。
自分の意思を優先した学びを続けることで、自主性や積極性が身につきます。
②集中力がアップする
モンテッソーリ教育では、自分で選んだやりたいことを満足するまで続けることができます。
たとえうまくいかないことがあっても過度に大人が手を貸すことはありません。
目の前の興味に対して夢中になって没頭できる環境を整えているため、高い集中力を身につけることができます。
③責任感と思いやりの心がうまれる
モンテッソーリ教育では、縦割りのクラス編成がとられていることが多く、異年齢の子どもたちがそれぞれ学ぶことで、下の子にやさしくしたり、上の子をお手本にしたり、お互いにゆずりあったりする経験が豊かになります。
また、その環境で自分がやり始めたことを最後までやりきる責任感も芽生えます。
最後に

教育の方針もその子にあった教育もそれぞれですが、選択肢の1つとしてご検討してみてはいかがでしょうか?
Briseではこれからも様々な情報を発信していく予定ですので、これからもぜひチェックをお願いいたします。
最後までご覧頂き、ありがとうございました!