2022 年 11 月 24 日公開
最近よく見る「流れるウインカー」って何?車検は通るの?
最近街を歩いていると、「流れるウインカー」を搭載している車をよく見かけますよね。
あのウインカーは一体なんだ!と思う方もいるのではないでしょうか。
見た目もかっこいいし、自分の車に付けたいなんて方もいると思います。
今回はその「流れるウインカー」について車検に問題はないのか、後付けできるのかなどを紹介していきたいと思います。
ウインカーって?
そもそもウインカーは「方向指示器」と呼ばれる、自動車やバイクに付ける保安部品です。
役割としては、右左折時や進路変更の際に、その方向を周囲に示すもので、車体の前方や後方、側面部などに設置されています。
最近ではドアミラーの前面から側面にかけて、方向指示器が内蔵されている車種もあります。
流れる「シーケンシャルウインカー」
最近よく見る「流れるウインカー」は「シーケンシャルウインカー」と呼ばれています。
シーケンシャル【sequential】とは、順次的な、連続的なという意味で、一連のことが順番に行われる際に使います。
「シーケンシャルウインカー」は「連鎖点灯式方向指示器」と言われることもあり、まさにシーケンシャルの意味そのままです。
「シーケンシャルウインカー」の歴史
「シーケンシャルウインカー」は2014年10月に法改正が行われたことにより、日本での採用が可能になりました。
実は50年以上前の車には、シーケンシャルウインカーが搭載されている車種もありましたが、ここ最近ではAudiのA8が日本で発売の際に導入したのが始まりです。それが2014年というわけです。
それ以降、主にトヨタの車両に採用されることが多いシーケンシャルウインカーですが、近年ではミニバンや軽自動車にも採用されることが多いです。
メリットはあるの?
メリットはずばり、曲がりたい方向が視認されやすいことです。
シーケンシャルウインカーは車両の外側に流れるように作ること義務付けられています。
よって、流れている方向に曲がることが視覚的に分かりやすいです。
車検は大丈夫なの?
2014年の法改正により、連鎖点灯式方向指示器がつけられることにはなりましたが、車検には多くの条件があります。
◆内側から外側に流れること。
◆左右対称な光り方であること。
◆点灯速度が一定であること。
◆点滅の周期は毎分60~120回であること。
◆一度光ったランプは最後のランプが点灯するまで点灯し続けること。
◆すべてのランプが同時に消灯すること。
このように、シーケンシャルウインカーには多くの条件があり、それをクリアしている必要があります。
後付けはできる?
自分の車のウインカーを変えることはできるのか、気になる方もいると思います。
結論から言うと、車種専用の部品が販売されている場合を除き、変えることはできないですが、プラスで付けることはできます。
ただ、どちらにしても変更するのは、かなりの労力がかかります。
通常のウインカーからLEDのシーケンシャルウインカーに変更した場合、正常に光らない(高速で点滅する)ことがあります。
これは通常の電球よりも消費電力の低いLEDに替わったことで、車は電球が切れたと勘違いして運転手に知らせるために点滅します。
それがLEDで起こってしまうので、車検に通らない速度で点滅してしまいます。
ちなみにこの現象をなくすために、抵抗器を設置して消費電力を上げる方法がありますが、抵抗器は発熱するため、車のパーツが熱で溶けてしまったり、思わぬ事故に繋がってしまったりするリスクがあります。
車屋さんに頼もう!
車検に通らないリスクや、自信がない方はプロの業者に頼むのがおすすめです。
どんなものを設置するかにもよって、金額は変わってきますが、5~10万くらいが相場のようです。
一見かっこいいシーケンシャルウインカー。
その裏には多くの条件などがあるんですね。
今後も多くの車に搭載されていくことが想定されるかもしれません。
かっこいい車が増えるのが楽しみですね。
この記事を書いた人
『イートラスト株式会社 テクニカルチーム』
青森県出身。8年間、小売業界に従事しつつ趣味でライターとして活動。大手サイト(Yahoo!、朝日新聞社)の記事投稿やTokyoFMのラジオ出演の経験も。2022年にイートラストに入社。好きなものは家電、インディーズ音楽、動画編集。